浴室窓のリフォーム|サイズや種類、効果的なリフォーム工法
- リフォームコラム
お風呂、浴室窓のリフォームをする際は、目的や何を重視したいかによって優先順位を明確にしておくことが必要です。
断熱性能向上なのか、目隠しを重要視しているのかによって、どの様な種類の窓が最適か、浴室窓のリフォーム方法は何が良いかが変わってきます。
こちらの記事では、浴室窓を新設・リフォームする際にお悩みや目的に合ったものを選択できるように、浴室窓サイズや種類、機能をご紹介します。
ぜひ、こちらの記事を参考にされてみてください。
目次
浴室窓のお悩みをリフォームで改善!
浴室リフォームを検討していると、あれもこれもとオプションを付けたり、機能性をアップさせすぎたりなどして予算オーバーとなってしまうことがあります。
リフォームをする際は、どうしても見た目や使い勝手にこだわりたいケースもありますが、目的や何を重視したいか優先順位を明確にしましょう。
浴室の窓では特に、ヒートショック対策が優先となります。
浴室窓のリフォームでヒートショック対策
リビングなどの暖房などが効いた暖かい部屋から、浴室のような寒い場所に移動すると血圧が急激に変化して、最悪のケースではヒートショックが原因で亡くなってしまう方もいらっしゃいます。
そうならないためにも、浴室が冷えすぎないように対策をしましょう。
断熱効果のある窓ガラスや内窓にリフォームすることで、外気の影響を受けにくくなります。
快適な空間にする浴室窓の新設
浴室は交換するリフォームだけではなく、新規に取り付けるケースもあります。
窓を付けることで通気性が良くなって換気がしやすくなり、湿度を調整することができるので、結露やカビの発生を抑制できます。
ヒートショック対策、清潔な空間に保つ、どちらも重要なポイントですので、ご家族の状況やお悩みに合わせて優先事項を決めて、窓リフォームを行うようにしましょう。
一般的な浴室窓の大きさ・サイズ
一般的な浴室の窓の大きさやサイズについてもご紹介します。
浴室の窓は換気のためにも、できるだけ大きな窓が望ましいと誤解されがちです。
実は浴室の窓の大きさはできるだけ小さいほうがおすすめで、一般的には30cmから60cmほどのサイズで、小さめの窓が取り付けられていることがほとんどです。
断熱性能を維持するためのリフォーム
まず断熱性の面から考えると、外壁と比較して一般的な窓は厚みがないこともあり、どうしても外気温の影響が受け断熱性が低くなってしまいます。
小さめの窓サイズを採用し、そもそもの開口部のサイズをコンパクトにすることで、外の冷気対策につながるのです。
プライバシー保護するためのリフォーム
浴室というと完全にプライベートな場所です。外から隣人などから見られてはあまり気分の良いものではありません。たとえそれがシルエットだけであってもです。
目隠しという意味合いでも、窓は大きめのものよりも小さいもののほうが良いでしょう。
また、近年では目隠し対策に重きを置いて、ルーバー窓や上げ下げ窓などを採用されているご家庭が増えています。
より目隠し効果を期待したいという方は、できるだけ浴室窓の位置にも気を付けたいものです。
窓を付ける場合は一般的には1m前後の高さがおすすめで、体のシルエットが見えない位置、頭部が見えるくらい高さに設定されるのが良いでしょう。
周辺環境に合わせた浴室窓のサイズを選ぶ
周囲に家がない場合は、目隠しをする必要がありません。
周りが美しい景観に恵まれているお風呂である場合、また2階以上に設置されたお風呂の窓の場合は、60〜80cmの大きめの窓を設置されるというケースも多いです。
この場合は、寒さ対策としてではなく、外の景観を楽しみながら入浴したいという方が選ばれている窓になります。
ご自宅の環境やご家族のニーズに合わせて、選ばれると良いでしょう。
浴室窓の種類・開き方
浴室で使用される窓にはあらゆる種類の窓があります。浴室に使われる窓の種類や開き方についても知っていただくと良いでしょう。
引き違い窓
2枚のサッシを左右に動かして開け閉めする窓です。
従来の住宅では浴室にも良く採用されていた窓の種類になりますが、気密性が低いために、最近の新築住宅ではほかの窓が使われることが多くなりました。
また、空き巣などの侵入も容易なサイズであるため、防犯性もかなり低いです。
上げ下げ窓
2枚に分かれており、上げたり、下げたりすることができる窓です。気密性が高く、防犯性も高い窓です。
内倒し窓
窓の上部が屋内側に向かい、倒れこむようにして開く窓を指します。
可動域が少ないことから、窓が開く面積が少なくなるため、窓から第三者が侵入できず、防犯性が最も高い商品です。
縦すべり窓
縦に細長い形をした窓で、ドアのように外に押し出して開く窓です。
開けた時に非常に風通しが良くなり、閉じた時にも気密性が高くなるというメリットがあります。
横すべり窓
横に細長い形をした窓であり、こちらも外に押し出して開く窓です。窓の角度を調整できるため、全開しなくても換気ができます。こちらも、気密性が高い窓です。
出窓
出窓は、建物から突き出した形になった窓であり、浴室の使用面積を増やしたい場合に使われることがあります。
ルーバー窓
複数の細長いガラスやアクリル板を並べた窓であり、窓に付いているハンドルを回すと板の角度が変わり開け閉めができるというものです。
まるでブラインドのような効果があり、目隠し効果としては抜群の性能があります。
内窓・複層ガラス・サッシリフォームが有効
すでにご紹介したように、ヒートショックを防ぐための寒さ対策は重要です。
寒さ対策として窓のリフォームを行うという場合は、断熱効果のある窓を選びましょう。窓リフォームの方法によって効果も異なるので、代表的な3点をご紹介します。
リフォームでお風呂に内窓を設置する
内窓は、既存の窓の内側にもう一つ新しい窓を設置するリフォームです。
浴室内の断熱性や気密性をアップさせることによって、結露や冷えを防ぐことができる窓です。
室内の熱の7割が窓から逃げていくと考えられていますが、一枚窓を追加することで浴室内の暖かさを保てるようになります。
浴室窓を複層ガラスに交換する
複層ガラスは、2枚以上のガラスの間にスペーサーという部材を挟むことで、中空層に乾燥空気を含ませ二重構造にしたガラスです。
水分を含まない乾燥している空気が入ることによって断熱効果が高まり、熱が伝わりにくくなることから、結露防止を期待することができるのです。
1枚の単板ガラスに比べると、断熱性は1.7倍近くにもなると考えられています。
サッシをリフォームする
これまで日本の住宅で主に採用されていたのはアルミサッシの窓ですが、アルミサッシは熱伝導率が高く、断熱性がかなり低くなります。
そこで、寒さ対策としてはアルミサッシから樹脂サッシへの交換が理想的だと言われています。
樹脂サッシは塩化ビニール樹脂から作られている、非常に断熱性の高いサッシであり、熱伝導率がアルミサッシの約1000分の1とも言われているほどです。
実際に樹脂サッシへ交換すると夏は2℃低く、冬は4℃高くなると考えられています。
サッシは新しいものに取り換える以外に、既存のサッシに新しい窓サッシを被せるカバー工法というものがあります。
既存サッシの撤去を行わないので、工期や費用の削減が可能です。
浴室の窓リフォームについて窓のサイズや種類、代表的なリフォーム方法をご紹介しました。高断熱の浴槽であっても、窓からすきま風がビュービュー入ってくる状態では快適とは言えません。
また、窓が無く換気できない状況ではカビの発生もしやすくなってしまうでしょう。
窓のリフォームは窓ガラスの取り扱いやサッシの取り換えなど、DIYでは難しい工程が多くあります。リフォーム内容や施工方法についてご不明点がございましたら、専門家にご相談・ご依頼されるのが良いでしょう。